イータリー
2026年10月19日

東京駅丸の内口改札を出てすぐに「イータリー(Eataly)」があり、味だけでなく素材も製法も「きちんと」した品質のイタリア製の食材が売られています。東京都内だけでも他に銀座や日本橋にも店舗があり、ローマの空港やジェノヴァの港にある店舗とほぼ同じものを買うことができます。
塩漬けのケイパーは一般的な酢漬けのそれとはまったく味が異なりますが、ここ以外ではなかなか手に入りません。「マンチーニ」のパスタを一度食べたら「小麦の味がしっかりするとはこういうなのか」と感じると思います。値段もそこそこしますから、いつもとはなかなかいきませんが、特別なときは買い出しに行く手間をかける価値が十分あります。
ただ、私は、どうしても「綺麗すぎる」「まとまり過ぎている」「よそよそしい」と感じてしまいます。食べるとは(つまり、生きるとは)大地や海といった自然と結びつき、そこから「いただく」もので、その自然には、汚れているところがあったり整っていなかったり過剰なところがあったりするものではないかという気がします。本来そのあたりを上手く取り込んでいるのがイタリア料理でありイタリア文化だと思うので、少し残念です。
綺麗で、まとまって、つまり「きちんと」していて、というだけでは、生き物としての人間の息が詰まってしまいそうです。私のクリニック、私の診療も、もちろん「きちんと」はしなければいけないのですが、息が詰まらいようにもするためにはどうしたらいいか、頭を悩ませています。
