月: 2025年2月

論文という物語 医療

論文という物語

アルプス山麓の中世の城(Castello Sarriod de La Tour), ヴァッレダオスタ州 前回ご紹介したイタリア人作家アントニオ・タブッキによる小説「供述によるとペレイラは」にこんな一節があります。「哲学は、真理を扱っているようでいて実は恐らく空想を語っている。一方で小説は、空想を扱っ…
供述によると その他

供述によると

ジェノヴァ旧市街 イタリア人作家アントニオ・タブッキの小説「供述によるとペレイラは・・」を原語で読みました(原題「Sostiene Pereira」)。20年ほど昔に読んだ日本語訳(須賀敦子訳、白水Uブックス)も面白かったのですが、原語はとても平易で、一気に読み終えることができました。 親ファシズム…
目標の立て間違い その他

目標の立て間違い

友人の児童精神科医Enzoの結婚パーティー 目標を立て、それを達成するための方策を巡らし、結果を分析・評価し、必要に応じて方策を練り直す。これはとても大切なことで、「感染対策」や「少子化対策」にも是非それをして欲しいものですが、そもそもの目標の立て方が間違ったものである可能性はしばしば見逃されている…
イタリアのカオスに暮らして② その他

イタリアのカオスに暮らして②

ジェノヴァ旧市街 同窓会報に載せた留学体験記の2回目(後半部分)です。20年近くの歳月が流れ、留学中に書いたことと留学後に日本で生活する中で考えてきたことと少し違ってきているところはあるとはいえ、基本的なところは変わりません。特に「良い医学教育をすれば良い医師ができるはずだ」というような管理主義への…