インフルエンザ流行中

ジェノヴァ留学時代に暮らした家(7階建ての最上階でした)

日本‐ドイツ(4-1)!!! 20年前は強豪国の強いプレッシャーの中で前を向ける選手は中田英寿のみだったのを思い出すと隔世の感があります。

小平市の小学校でインフルエンザが流行しています。季節外れの流行が起きる理由はわかりませんが、具合の悪いときは私たち小児科医がフォローしますから、運動会など学校生活を心ゆくまで楽しんでください。他人にうつしてしまうかもしれない、とか心配することはありません(してはいけません)。私やお父さんお母さんも子どもの頃に感染症をうつしたりうつされたりしながら大人になりました。

インフルエンザの検査(鼻に綿棒を入れて調べる検査)を受けるかどうかをできるだけ小学生本人に選んでもらうようにしています。抗ウイルス薬を使わなくても治る感染症ですし、出席停止についても流行状況や症状からインフルエンザと診断して、それに準じて対応すれば問題ないからです。検査を「する」と言う子もいれば、「しない」と言う子もいます。最近嬉しかったのは、親御さんとしては検査を受けて欲しい気持ちがとてもありそうなのに子どもがどうしても嫌がり、私が「この年齢になると子どもの決断を尊重せざるをえませんよね」とお話したときに、苦笑いしながら、それでも満足もされたように「仕方ありませんね」と仰られる親御さんが複数いらっしゃったことです。自分で決める、そのことを尊重される、そんな年齢にお子さんがなったことを嬉しくお感じになられたのかなと私は思いました。

ボーヴォワールの「第二の性」を読んでいます。フェミニズムの歴史の中で重要な位置を占める書物です。社会において能動的な役割を果たす機会や経験を女性から奪っておいて、女性にはそういった能力が無いと結論することが如何に間違っているかを考えさせられます。子どもについても同様で、子どもにもその機会や経験を与えさえすれば、自分でしっかり考えて決めることができる。インフルエンザの検査を通じてそんなことを考えています。

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