ほらね、痛くない

fichi d’india(インドイチジク)とolivi(オリーブ)のある南イタリア特有の風景, プーリア州

インフルエンザ予防接種のシーズンです。注射をする前に怖がっている子どもや注射をした後に泣いている子どもにどう声をかけたものか、いつも迷います。

注射をする前に大人が「痛くない、痛くない」と声をかけることがあります。そのように暗示をかけることで、その後に感じる痛みがやわらいで欲しいという気持からの言葉なのですが、子どもは「痛がるな、痛がるな」と言われているように感じるかもしれませんし、程度は様々であるにしても多少は痛いことが多いのですから、「嘘をつかれた、騙された」と思うかもしれません。注射をした後に大人が「ほらね、痛くない」と言うのも、何だかそんな気がしてきて痛みがやわらぐ子どももいるのかもしれませんが、実際に痛いと感じている子どもからしたら「わかってもらえなかった」という気持になるのではないかと思います。

小学生になると、自分で「痛くない、痛くない」とつぶやいて接種を受ける子どもがいます。大人からアドバイスされたのかもしれませんが、少なくとも注射を受ける子どもが自分で「痛くない、痛くない」と言うことが大切なのであって、大人(他人)が言うべきことではないのだと思います。また、同じく小学生になると、注射の後に「あれ?思ったより痛くなかった!」という子どもがいて、そのようなときこそ大人のかける「ほらね、痛くない」の声かけがぴったりくるのだと思います。

今のところ、何とも普通ですが、「痛いかもしれないけど、大事なことだからね」「よく動かずに出来たね」と声をかけるようにしています。

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