療育について その2

ヴェネツィアの夕暮れ時

花小金井駅北口徒歩1分、小平市でアレルギーから発達障害まで、医療法人すこやか武蔵野 花小金井駅前こどもクリニックです。

療育を行なう際に留意してほしいことの2つめは、「療育を通じて子どもを変えようとする」ことよりも「その子どもの主たる生活の場である家庭や園・学校で子どもへの対応の仕方を工夫する」ことが遥かるに大切で、前者を行なうにしても後者が先に十分なされる必要がある、ということです。別の言い方をすると、「苦手なところを療育で克服して、標準的な発達パターンの子ども向けになっている家庭や園・学校での生活に適応できるようにする」のではなく、「標準的ではない発達パターンの子どもも安心して生活できるよう家庭や園・学校での対応を工夫する」ということです。安心して過ごせてこそ子どもは成長していきますし療育の効果も出てきます。

「やって悪いことは無い」「今できることはやったほうがよい」と思われがちですが、幼児期と学童期に療育をすることで「標準的な発達パターンに近付けようとする」「家族や園・学校が対応を変えるのではなく子ども本人を変えようとする」姿勢が確固たるものになってしまうと、学童期から思春期にかけて行き詰ることになります。専門的な療育は効果的に聞こえますし、家庭や園・学校で対応を工夫するための時間・労力・知恵を必要としないように見えますし、何よりも、「標準的な発達パターンに近付けることを目指さない」という苦痛を伴う発想の必要性を家族に説明せずに済むため、支援者(特に小児科医)が安易に勧めがちであることを自戒を込めて肝に銘じたいと思います。

家庭や園・学校で対応の仕方を工夫したうえで、子どもが無理をせず安心して過ごせる機会としつつ専門家が子どもそれぞれに合った学び方を見つけていく場としての療育が生活の中にはまるのであれば、とてもいいのではないかと思います。

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