その他 25 3月 2024 木に登りたい子ども マドリッド(Madrid), スペイン 絶版になっていたボーヴォワールの「人間について」(新潮文庫)を古本屋で発見し、購入して読みました。読んだとは言っても私には哲学書を読む素養が十分でなく、半分も理解できませんでしたが、幾つか考えさせられる部分がありました。そのうちの一つです。 「ここにひとりの子… 続きを読む
医療 18 3月 2024 花粉症 コヴァドンガ(Covadonga), スペイン 医療制度改革に正面から向き合って公約に掲げる国政政党がようやく出てきました。窓口負担の一律化(3割)や保険診療範囲の適正化などは、医療機関を利用する人にとって負担が増したり利用しにくくなったりする改革に見えるかもしれません。医療を提供する側にとっても、… 続きを読む
医療 11 3月 2024 幅広い知識 イタリア小児神経精神学会リグーリア州地方会, ベルジェッジ(Bergeggi)(学会場からの眺め) 2月から3月にかけて日本は試験の季節です。私もこれまで高校受験、大学受験、医師国家試験、専門医試験など数多くの試験を受けてきました。過ぎてしまえばそれまでですが、それぞれそれなりに大変でしたし、もう一… 続きを読む
その他 4 3月 2024 甘いもの ターラント(Taranto), プーリア州 週末に誕生日を迎え、スタッフから「どら焼き」をプレゼントしてもらいました。味わわせていただきます。ありがとう! 私は甘いもの(デザート)が大好きで、食べ始めると何かに取りつかれたかのようにあっという間に食べてしまうので「デザートせっかち」と言われています。… 続きを読む
その他 26 2月 2024 おやまぁ! イタリア小児神経精神学会, オストゥーニ(Ostuni), プーリア州 有名な「Mamma mia!」は直訳すると「おっ母ちゃん!」です。イタリアで生活をしてみるまでは「そんなことを人前で言うのかな?」と思っていましたが、実際、すごく言っていました...。状況によって微妙なニュアンスを帯びますが、だ… 続きを読む
医療 20 2月 2024 同調圧力 バーリ(Bari), プーリア州 19世紀イギリスの思想家 J.S.ミルの「自由論」を読みました。個人の自由を社会や法律はどこまで縛ることが許されるのかを論じた本です。普段は読むのが遅いのですが、自分でも驚くほど一気に読み切りました。 「社会的専制はふつう、政治的抑圧のように極端な刑罰で支えられてい… 続きを読む
医療 12 2月 2024 体勢を低くする パドヴァ(Padova), ヴェネト州 独りで椅子に座った幼児や小学校低学年の子どもを診察するとき、私は自分の座った椅子から降りて床に膝をつき、こちらの体勢を低くして診察します。そうすると幾つか良いことがあります。 子どもの座る椅子の高さを低くすることができます。子どもが気になるものに手を伸ばそうと… 続きを読む
医療 5 2月 2024 仮想の話 トロペア(Tropea), カラブリア州 日本には約1,000万人の子ども(0-9歳)がいますが、一定期間にそのうちの250万人が感染・発症してしまう伝染性の高い感染症があったとします。250万人のうちのほとんどが軽症(1-2日の発熱)ですが、ごく稀に重症になることがあり、20人は亡くなってしまう… 続きを読む
その他 29 1月 2024 子どもの楽園 Gaslini小児病院の病棟からの眺め(左の白い建物は病院内にある教会) 明治の開国の頃に日本を訪れた欧米人たちは日本を観察して多くの記述を残しました。それらの記述を通して当時の日本社会について考察した「逝きし世の面影」(渡辺京二著、平凡社ライブラリー、1998)という本があるのですが、そのなかに「… 続きを読む
医療 22 1月 2024 小児神経科か児童精神科か カステッラーナ洞窟(Le Grotte di Castellana), プーリア州 子どもの神経発達症(発達障害)の診療は日本では小児神経科(小児科の一部)あるいは児童精神科(精神科の一部)で主に行なわれています。どちらの科に受診したらいいのか、私の個人的な意見です。 小児神経科に受診したほうがいい… 続きを読む