その他 9 9月 2024 思いもよらない愛情 アルプィ湖(Lago d'Arpy), ヴァッレ・ダオスタ州 「8月15日に敗戦を確認したとき、日本が本当に良い国になるのはこれからだ、という溢れ立つ希望と共に、祖国に寄せる思いもよらなかった愛情がこみあげてきて、困った」。これは坂口安吾の言葉です。「困った」の部分が特に私は好きです。 自分がそこに… 続きを読む
その他 2 9月 2024 専攻医たちのその後 ガスリーニ小児病院の中庭にて、小児神経精神科専攻医の同僚と イタリア留学時代、小児神経精神科で研修中の専攻医たちと過ごしました。医師国家試験後に専攻医となるための選抜試験があるのですが、イタリア全国に名の知れた小児病院の神経精神科ですから、専攻医枠が1学年2‐3人のところ毎年10人近く応募がある狭き… 続きを読む
その他 26 8月 2024 最後の州 コーニェ(Cogne), ヴァッレ・ダオスタ州 8年振りに夏の休暇をイタリアで過ごしました。フランスとの国境近く、アルプスの麓にあるヴァッレ・ダオスタ州の村(コーニェ)に滞在して山や湖の周りをトレッキングしました。その後はジェノヴァに移動して、思い出深い街とその近郊でゆっくりしてきました。イタリアに… 続きを読む
その他 10 8月 2024 行くか帰るか イタリア小児神経精神学会、オストゥーニ(Ostuni) イタリアの留学を終えるとき友人達に「3月末にイタリアを離れるんだ」と打ち明けると決まって「Quando torni?(いつ帰って来るの?)」と訊かれました。日本からイタリアへという方向が、彼らにとって「(帰って)来る」方向だからという意味ではあ… 続きを読む
その他 5 8月 2024 夏休み あまりにも南イタリア的な1枚、レッチェ(Lecce)、プーリア州 イタリアで過ごした2年間、夏休みになると南イタリアを旅行しました。1年目はシチリア島、2年目はイタリア半島最南端部でした。どうせ暑いのならカラッと気持ちがいいほど暑く、きれいな海に飛び込めるほうがいいと考えたからです(留学していたジェ… 続きを読む
医療 29 7月 2024 集団健診 イタリアてんかん学会(夕食パーティー)、ヴェネツィア(Venezia) 感染対策をみてもわかるように、一度始めたことを検証する、そして検証して無意味ならやめる、ということを私たちは余りにもしなさすぎると思います。一斉一律に行なわれる集団健診(乳幼児健診、学校健診、職場健診)もそうです。病院に勤務して… 続きを読む
医療 22 7月 2024 満ち足りた幼年期 レッチェ(Lecce), プーリア州 大人になってからいろいろと苦しいことがあっても何とかかろうじて踏みとどまってこれたのは、結局は自分の幼年期が満ち足りたものだったからだろうと思います。それを糧として人生という大地にしっかりと根をはったおかげで、私という木の幹は揺らがずにすんだのだ、と心から感じま… 続きを読む
医療 15 7月 2024 VAR マテーラ(Matera), バジリカータ州 サッカーの欧州選手権がスペインの優勝で幕を閉じました。4年前に優勝したイタリアは今回ベスト16で敗退しましたが、世界的なレベルの選手がほぼ見当たらず、妥当な結果だったと思います。残念なのは、イタリア代表の男前レベルが格段に下がっていることです。かつては試合… 続きを読む
医療 8 7月 2024 集団健診、マス・スクリーニング インテリアーノ通り(Via Interiano), ジェノヴァ 学校健診についてニュースになっています。医師がそれを正しいと信じていて医学的にも間違いとまで言えないのであれば何をしてもいいと考える医師がそれなりの数いることに驚きます。 確かに最大の問題は学校健診で下着をめくって陰毛の有無を確認するこ… 続きを読む
医療 1 7月 2024 保険診療の範囲 バルセロナ(Barcelona), スペイン 医療と福祉が更に膨張して、これ以上の社会保険料と税金を徴収されたら、働く現役世代と子どもたちはこの国で生きていけなくなります。保険診療の範囲は大幅に縮小すべきで、そのことをインフルエンザの診療を例に具体的に考えてみたいと思います。 インフルエンザに罹患し… 続きを読む