残された日々 その他

残された日々

15年前、Enzoの結婚式 昨日(2025年3月2日)52歳の誕生日を迎えました。 15年前に撮られた友人Enzoの結婚式での写真が出てきました。眩しかったのか、何かあって笑ったのか、覚えていません。普段から自然と笑顔が出るような生活だったのかもしれません。 今から15年後、私はどんな風でしょうか?…
論文という物語 医療

論文という物語

アルプス山麓の中世の城(Castello Sarriod de La Tour), ヴァッレダオスタ州 前回ご紹介したイタリア人作家アントニオ・タブッキによる小説「供述によるとペレイラは」にこんな一節があります。「哲学は、真理を扱っているようでいて実は恐らく空想を語っている。一方で小説は、空想を扱っ…
供述によると その他

供述によると

ジェノヴァ旧市街 イタリア人作家アントニオ・タブッキの小説「供述によるとペレイラは・・」を原語で読みました(原題「Sostiene Pereira」)。20年ほど昔に読んだ日本語訳(須賀敦子訳、白水Uブックス)も面白かったのですが、原語はとても平易で、一気に読み終えることができました。 親ファシズム…
目標の立て間違い その他

目標の立て間違い

友人の児童精神科医Enzoの結婚パーティー 目標を立て、それを達成するための方策を巡らし、結果を分析・評価し、必要に応じて方策を練り直す。これはとても大切なことで、「感染対策」や「少子化対策」にも是非それをして欲しいものですが、そもそもの目標の立て方が間違ったものである可能性はしばしば見逃されている…
イタリアのカオスに暮らして② その他

イタリアのカオスに暮らして②

ジェノヴァ旧市街 同窓会報に載せた留学体験記の2回目(後半部分)です。20年近くの歳月が流れ、留学中に書いたことと留学後に日本で生活する中で考えてきたことと少し違ってきているところはあるとはいえ、基本的なところは変わりません。特に「良い医学教育をすれば良い医師ができるはずだ」というような管理主義への…
イタリアのカオスに暮らして① その他

イタリアのカオスに暮らして①

ジェノヴァ旧市街 18年ほど前のイタリア留学中に、卒業大学の同窓会報から依頼されて書いた原稿を2回に分けて掲載したい。読み返してみて今更ながら当時こんなことを考えていたのかと思い出した。 「どこかに行ってしまおうか」当直明けの気怠さのうちにふと頭を過ることはないだろうか。それが悲壮な「行くしかないか…
インフルエンザ予防接種を終えて 医療

インフルエンザ予防接種を終えて

ジェノヴァ旧市街 昨年12月末に今シーズンのインフルエンザ予防接種を終えての感想です。 今シーズンから経鼻生ワクチン「フルミスト」が開始されました。点鼻で接種したときに鼻から吹き出してしまう子どもがいるのではないか?接種後に発熱や頭痛を起こす子どもが多いのではないか?などの心配も少ししていましたが、…
切り替えが悪い 医療

切り替えが悪い

ジェノヴァ旧市街 発達診療で相談される子どもの性質のなかに「切り替えが悪い」があります。一つの活動から次の活動に切り替わるときに、それまでの活動をもっと続けていたいと泣き喚くなど抵抗してなかなか次の行動に移れないことがしばしばある子どもに対して使われることが多いようです。このような言い回しが使われる…
映画館にて その他

映画館にて

フォロ・ロマーノ(Foro Romano), ローマ 映画館で小津安二郎監督の「晩春」「麦秋」「東京物語」を通しで観てきました。私の学生時代、その当時は都内に何か所もあった名画座で二本立てをよく観ましたし、「七人の侍」や「1900年」などの長編もありましたが、6時間続けて座席にいたことは決して多くな…
年の暮れに嬉しかったこと その他

年の暮れに嬉しかったこと

トレヴィの泉(Fontana di Trevi), ローマ 市の3歳児健診に小児科医の当番として参加することがあります。家族が記載する問診票に「1日あたりのテレビ(スマホや動画含む)の視聴時間」を記載する欄があり、これまでは「2」とか「4」とかは普通で、ときどき「6」とか目も眩むような数字を目にする…